タカハシ タカシ
髙橋 貴志 教授
専門分野
幼児教育学 保育学
自己紹介・学生へのメッセージ
出身は埼玉県大宮市(現さいたま市)です。学部時代は、オーソドックスな「教育学」を学んでいました。歴史が好きだったので、卒業後は中学校、高等学校の社会科の教員になるつもりでいました。が!たまたま非常勤で来ていた(後に私の指導教官になる)先生の授業が、私の人生を一変させました。その先生は、“子どもが好きな遊びをしていることと教育のつながり”を繰り返し説明しました。“目から鱗”でした。それまで私が持っていた教育イメージ、学校イメージ、教師イメージが一変しました。そして気がついたら、大学院で幼児教育を学び、保育者養成の仕事を始め、現在に至っています。「保育」を理解するためには、多様な学問分野(教育学、社会学、心理学、哲学、児童文学、小児保健、小児栄養、音楽、運動、造形など)からの知見を複合的に活用しながら考えていくことが不可欠です。苦手な分野に対して食わず嫌いにならず、様々な方面に旺盛な好奇心を発揮されることを望みます。また、将来、幼稚園教諭や保育士を目指している人は、小学校以降の学校教育への関心を、小学校教諭を目指している人は、幼稚園や保育所、こども園での保育、また児童福祉への関心を持ってほしいと思います。教師や保育者は、子どもの発達が切れ目なくつながっていること、子どもの育ちを支える上で教育と福祉は一体となっていることを理解しないと、十分な指導・援助ができないからです。本学科には、みなさんのそのような関心に応えられるスタッフ、環境が整っています。楽しみにしていてください。
担当科目 |
■人間総合学部 初等教育学科
保育原理 保育者論 子育て支援 初等教育基礎演習A 保育実習 I 初等教育演習 領域環境 保育体験ⅡA 保育実習指導ⅠA・ⅠB 保育・教職実践演習 卒業研究 |
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担当科目の内容 | ■人間総合学部 初等教育学科
◇保育原理◇
保育という営みの特性について、保育理念、保育史、保育制度、幼稚園や保育所、こども園における保育実践など様々な切り口から学びます。特に、現代社会が抱える保育、子育てにかかわる諸課題に関しては積極的に問題提起し、2年次以降の学びを通して、自らそれらの諸課題への処方箋を構想、提示できる基礎を培います。
◇保育者論◇
残念ながら依然として、「保育者って子どもと遊んでいるだけで楽しそうでいいね」「子どもが好きなら誰でもできる仕事だよね」「保育者になるのに4年制大学で学ぶ意味あるの?」という言葉を聞くことがあります。これらはいずれも保育者の専門性は低い、という前提に立った発言です。このような先入観や偏見はなぜ持たれるのでしょう?この授業はこの問いからスタートします。そして、最終的には、極めて高い保育者の専門性を理解することがこの授業のねらいです。一例です。「遊びを自分で選んで自分で決める」、この権限を子どもに与えた上で教育的意図を持った指導すること、素人にはできませんよね?
◇保育実習Ⅰ・保育実習指導ⅠA/ⅠB◇
保育実習Ⅰの中の保育所実習部分を担当します。保育所実習は2年次に1回目(保育実習Ⅰ 必修)、3年次に2回目(保育実習Ⅱ 選択必修)が配置されています。将来、保育所保育士あるいは幼稚園教諭を目指している方は3年次にも保育所実習を選択してください。1回目の保育所実習では主として、保育実践の場における子ども理解、子ども理解を前提として保育士が行う養護と教育が一体となった援助について学びます。また、子どもの主体的活動の援助という保育者の中心的な活動の脇を固める、様々な保育実技も実践します。保育実習指導ⅠA/ⅠBでは、保育所実習の事前事後指導を行います。この1回目の実習の経験を踏まえて、3年次の2回目の保育所実習(保育実習Ⅱ)では実践を通した学びをさらに深めます。
◇領域環境◇ 小学校以降の学校教育の「教科」とは似て非なる、「領域」概念について確認した後、5領域の一つである「環境」について、自然環境、社会環境、園内環境、園外環境などの視点から学び、領域環境の概要を学びます。加えて、小学校教育との関係、子育て支援との関係にまで視野を広げ、領域環境の視点が、保育に関する学びをより深める鍵を握っていることを理解します。
◇子育て支援◇ 子ども家庭支援論、子ども家庭支援の心理学における学びを受けて、保育者が行うより実践的な子育て支援の在り方について学びます。4年次後期に配置される科目であることから、受講者のみなさんはすでに保育実習や教育実習を終えた状態で受講することになります。そのため、この授業は各種実習におけるみなさんの体験等を組み込んだグループワークを中心とし、受講者同士の活発な意見交換を通して、保育者が行う子育て支援に関する学びを深めます。
◇初等教育演習/卒業研究◇
初等教育演習では、「これからの時代を生きる子どもたちにとって、今求められる就学前教育・保育の在り方」をテーマに、受講者のみなさんの関心をもとに文献による調査やフィールドワーク等を行い、課題発見力を養うとともに、課題解決のための手法を理解することをめざします。主役は受講者のみなさん、の科目です。卒業研究は、初等教育演習で得た知見を論文の形でまとめます。
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業績 |
■著書
■業績
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経歴 |
■学歴
埼玉県立春日部高等学校 →中央大学文学部哲学科教育学専攻 →東京学芸大学大学院学校教育専攻幼児教育学講座 ■職歴 聖セシリア女子短期大学幼児教育学科 →白百合女子大学児童文化学科発達心理学専攻 →白百合女子大学人間総合学部初等教育学科 ■所属学会 日本保育者養成教育学会(理事)・日本保育学会・日本教育学会・日本乳幼児教育学会・こども環境学会・日本子育て学会(理事) ■社会的活動 ・全国保育士養成協議会保育士養成研究所副所長 ・調布市子ども子育て会議会長 ・新宿区子ども子育て会議会長 ・文京区子ども子育て会議副会長 ・目黒区子ども施策推進会議副会長 ・学校法人由田学園理事 ・社会福祉法人桐仁会理事 ・社会福祉法人宮原ハーモニー評議員 |